ウレタン防水とは?工法やメリット・デメリットを解説

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ウレタン防水とは、建物に雨水を浸入させないために行う防水施工方法のひとつです。液体状のウレタン樹脂を複数回塗り重ねることで防水層を形成します。この記事では、ウレタン防水のメリット・デメリットや業者選びのポイントを解説します。 ウレタン防水は、屋上に使われることが多いですが、ベランダや庇など、さまざまな場所で使われる防水施工方法です。DIYでの施工も可能ですが、プロの業者に依頼することで、より長期的な防水効果を期待できるでしょう。 この記事では、ウレタン防水の概要やメリットとデメリット、DIYの注意点について詳しく解説します。また、信頼できる業者の選び方も紹介しているので、ポイントを押さえて確実な防水施工を実現しましょう。 ウレタン防水を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ウレタン防水とは

ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を複数回塗り重ねることで防水層を形成し、雨水の浸入を防ぐ防水工事の一種です。マンションの屋上やベランダ、バルコニーなど、さまざまな形状の場所に対応できるため、多くの建物で採用されています。 つなぎ目のない一体型の防水層を作れることから、複雑な形状の場所でも優れた防水性能を発揮します。また、施工が比較的簡単で、ほかの防水工事と比べてもコストがおさえられる点も魅力です。 ウレタン防水には、複数の工法があり、建物の状態や目的に応じて適した工法が選ばれます。

 

工法の種類

ウレタン防水には、おもに「密着工法」「通気緩衝工法」「メッシュ工法」の3種類があり、使用する工法によって効果や耐久性などが異なります。適切な工法を選ばなければ、亀裂や雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。 防水工事を行う際には、場所に適した工法を選択しましょう。ここでは、各工法について詳しく解説します。

密着工法

ウレタン防水の密着工法とは、床面に直接ウレタン樹脂を塗布して防水層を作る方法です。施工が比較的シンプルで、工期も短いため、費用をおさえられる点がメリットです。 また、防水層の下に溜まった水蒸気を外へ逃す脱気筒を取り付ける必要がないため、狭い場所でも施工しやすく、ベランダやバルコニーなどの小規模な防水工事に適しています。 しかし、下地の湿気や動きに敏感で、ひび割れや膨れが発生するリスクがあるため、下地の状態に注意が必要です。

通気緩衝工法

通気緩衝工法は、ウレタン防水のなかでも湿気が多い下地や古い建物に適した工法です。下地の上に「通気緩衝シート」を敷き、その上からウレタン樹脂を塗布することで、防水層内に湿気が溜まるのを防ぎます。 この工法は、コンクリートや雨漏りが起こっている床など、湿気を含む材質で効果を発揮します。通気緩衝シートは、湿気を逃がすための通気層を作る役割を果たしており、膨れやひび割れのリスクを軽減します。 さらに、脱気筒の設置によって、施工後の湿気も効率的に排出できるため、長期間にわたって防水効果を維持しやすい点が特徴です。屋上や広い床面に使用されることが多く、雨漏りや湿気対策に優れています。

メッシュ工法

メッシュ工法は、ウレタン防水の強度を高めるために、メッシュシートを使用して施工する方法です。この工法では、下地の上にメッシュシートを敷き、その上からウレタン樹脂を塗布して防水層を作ります。 メッシュシートがウレタン層の補強材としての役割を果たし、防水層のひび割れや剥がれを防ぐ効果があるため、地震や建物の揺れが心配な地域や、頻繁に人が出入りする場所に適しています。 一般的な密着工法に比べて耐久性が向上し、長期間にわたって防水効果を維持できるのが特徴で、耐久性を重視する場所で多く採用される工法です。

他の防水との違い

ウレタン防水以外にもさまざまな防水工事があります。代表的な防水工事の種類は大きく分けて以下の3種類です。 ● FRP防水 ● シート防水 ● アスファルト防水 ウレタン防水は、ほかの防水工法と比較して、柔軟性と施工性に優れた工法です。複雑な形状や狭いスペースにも対応でき、さまざまな場所で使用されています。 一方で、FRP防水やシート防水、アスファルト防水などは、特定の条件下でより高い性能を発揮します。これらの工法はそれぞれ異なる特性があり、使用目的や施工場所によって適した選択が必要です。 ここでは、各防水工事について詳しく解説します。

FRP防水

FRP(エフアールピー)防水は「FRP」と呼ばれるプラスチック製の繊維を使用した防水工法です。FRPは軽量でありながら頑丈で、耐久性と耐水性に優れているため、人が頻繁に出入りする屋上や重いものを置く場所などに適しています。 FRP防水は、硬くて丈夫な防水層を作るため、衝撃に強いのが特徴です。ただし、下地の伸縮に弱いため、木造建物や広い面積の施工には不向きです。施工費用はウレタン防水よりやや高めですが、強度を重視する場所に適した工法です。

シート防水

シート防水は、塩化ビニールや合成ゴムでできたシートを貼り付ける防水工法です。充分な防水性能を持ちながら、施工後すぐに効果を発揮するため、迅速な防水処理が可能です。 おもに広い屋上や平らな場所に適しており、一度施工すればシートの寿命が来るまでメンテナンスが不要なため、コスト面でもおすすめです。とくに工場や商業施設の広い屋根で多く使われ、シートの色やデザインも豊富なので、目立つ場所にも適しています。 また、シートは均一な厚さで製造されているため、施工ミスが少なく、品質も安定しています。ただし、複雑な形状の下地や風が強い地域ではシートがめくれるリスクがあるため、使用場所には注意が必要です。

アスファルト防水

アスファルト防水は、アスファルトを用いたアスファルトシートと呼ばれる防水シートを使用して、防水層を形成する工法です。耐久性が高く、ビルやマンションの屋上など、広い面積での施工に適しています。また、新築時におすすめの工法です。 ほかの防水工事が10〜15年程度の耐久性であるのに対し、アスファルト防水は15〜30年程度と、長期間にわたって防水効果が持続します。おもに耐久性が求められる場所や、頻繁にメンテナンスができない場所に向いています。 ただし、アスファルト防水は施工に時間がかかり、重量があるため、建物に負担をかけることがあるため、構造計算が必要になる場合があります。

ウレタン防水のメリット

ウレタン防水には、ほかの防水方法に比べて具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。ウレタン防水のメリットは以下のとおりです。 ● 段差や複雑な形状に対応できる ● 家にかかる負担を軽減できる ● 安い費用で業者に依頼できる ここでは、ウレタン防水のメリットについて詳しく紹介します。

段差や複雑な形状に対応できる

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねるため、段差や複雑な形状にも対応できる点が大きなメリットです。角や細部にも施工でき、つなぎ目のない防水層を作り出せます。 この特性から、さまざまな形状を持つ場所でも防水効果を発揮します。ウレタン防水は、その柔軟性と密着性で、どのような場所でも施工しやすいのが強みです。

家にかかる負担を軽減できる

ウレタン防水は軽量なため、建物にかかる負担を軽減できる点が大きなメリットです。屋上やベランダなどの防水工事では、重い防水層が建物の構造に負荷をかけることがありますが、ウレタン防水はその心配が少なく、安心して施工できます。 また、既存の防水層の上から直接塗布できるため、余分な撤去作業が不要で、建物に与える影響を最小限におさえながら、効果的な防水対策を施せるでしょう。

安い費用で業者に依頼できる

ウレタン防水はほかの防水工法に比べて比較的安価で施工できるため、コストをおさえたい方におすすめな工法です。施工がシンプルで工期が短いため、業者に依頼する際の人件費や材料費もおさえられます。 さらに、既存の防水層を撤去せずに上から塗り重ねられるため、撤去作業の手間が省け、追加費用が発生しにくい点もメリットのひとつです。費用対効果が高く、リフォームやメンテナンスのコストを抑えたい方におすすめな防水工法です。

ウレタン防水のデメリット

ウレタン防水は優れた防水効果を持ちますが、デメリットもあります。ウレタン防水のデメリットは以下のとおりです。 ● 仕上がりが業者によって左右される ● 乾燥するまでに時間がかかる ● 5年を目安に塗り替える必要がある 悪質な業者に騙されないためにも、ウレタン防水のデメリットをしっかり理解しておきましょう。

仕上がりが業者によって左右される

ウレタン防水は、施工の仕上がりが業者の技術力によって左右される点がデメリットのひとつです。ウレタン防水は液体状の樹脂を塗布する工法のため、均一に塗り重ねる技術が求められます。 技術不足の業者が施工すると、防水層が不均一になり、ひび割れや剥がれの原因となることがあります。また、塗布量が足りない場合、防水性能が低下し、耐久年数が短くなることもあります。 このリスクを避けるためには、実績が豊富で信頼できる業者に依頼する必要があるでしょう。

乾燥するまでに時間がかかる

ウレタン防水のもうひとつのデメリットは、乾燥に時間がかかる点です。ウレタン防水は液体状の樹脂を塗り重ねて防水層を形成するため、完全に乾燥するまでに通常3日〜10日程度 日数を要します。 この乾燥期間中に雨が降ると、防水効果が損なわれる恐れがあります。また、天候が安定していない場合、作業を延期する必要が生じ、工期が延びることもあります。 このデメリットを解決するためには、事前に天候をしっかり確認し、乾燥期間中の降雨リスクが低い時期に施工を行うことが大切です。

5年を目安に塗り替える必要がある

ウレタン防水はほかの防水工法に比べて耐久年数が短く、5年を目安に塗り替えが必要です。紫外線や風雨にさらされることで劣化が進みやすく、防水層がひび割れたり、剥がれたりする可能性があります。 とくに屋上やバルコニーなどの露出部分では劣化が早まるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。このデメリットを解決するためには、信頼できる業者に定期点検を依頼し、早めに再施工を行うことで、建物を長期間守れるでしょう。

ウレタン防水はDIYできる?

結論からいうと、ウレタン防水はDIYでも施工できます。液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成するため、工具の使い方に慣れていれば、個人でも施工できるでしょう。 しかし、雨漏りや漏水などがある場合や、仕上がりの品質を重視したい場合は、プロの業者に依頼することをおすすめします。

DIYのメリット・デメリット

DIYでウレタン防水の施工を行うときは、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。以下では、DIYのメリット・デメリットについて紹介します。

メリット

ウレタン防水をDIYで行うメリットは、以下の4つです。 ● 工事費用が安い ● 他人を家に入れなくて済む ● 悪徳業者にだまされる心配がない ● 日程を自由に調整できる ウレタン防水をDIYで行う最大のメリットは、工事費用をおさえられる点です。業者に依頼すると発生する人件費や材料費を削減できるため、とくに小規模な施工では大きなコスト削減効果を実感しやすいでしょう。 また、プロに依頼すると、現場調査や打ち合わせで職人が何度か自宅に訪れるため、それがストレスになることもあります。他人をあまり家に入れたくない方は、DIYでの施工が適しています。 さらに、業者によっては、手抜き工事や法外な費用を請求する悪徳業者も存在します。DIYは自分で施工するため、だまされる心配はありません。 最後に、自分のペースで作業を進められるため、工期に融通が利くこともDIYならではのメリットです。さらに、施工を通じて自宅の細部を自分で確認しながら丁寧に仕上げられるため、DIYに慣れている方であれば、より高い満足感を得られる可能性があります。 費用を重視する方や狭い範囲での施工を考えている方、DIYに慣れている方は、プロに頼らずとも満足のいく仕上がりを目指せるでしょう。

デメリット

ウレタン防水をDIYで行うときはデメリットも把握しておきましょう。ウレタン防水をDIYで行うデメリットは、以下の3つです。 ● 材料や器具を自分で用意する必要がある ● 施工の質が落ちる ● 保証を受けられない まず、ウレタン防水をDIYで行うときは、専用の工具や材料を揃える手間や費用がかかるため、最終的にコストが予想より増える可能性もあります。業者に依頼すればすべて施工してもらえるので、DIYでは面倒に感じることがあります。 また、仕上がりがプロに比べて劣る可能性が高く、塗りムラや防水層の不均一が起きやすい点です。防水施工にはある程度技術が必要で、とくに初めてDIYに挑戦する場合、想定以上に難しく感じることがあるでしょう。 さらに、DIYには保証がないため、施工後に不具合が生じた場合、修理費用が自己負担となり、結果的に高くつくこともあります。したがって、広範囲の施工や高い品質を求める場合は、業者に依頼する方が安心です。

DIYで行う際の注意点

DIYのメリット・デメリットを理解したうえで、自分で施工をする場合、以下の注意点を理解しておきましょう。 まず、施工前に下地をしっかりと清掃し、乾燥させることが重要です。下地が汚れていたり湿っていたりすると、防水層がしっかりと密着せず、施工不良の原因となります。 また、適切な量のウレタン樹脂を均等に塗り重ねる必要があります。塗りムラがあると、防水効果が十分に発揮されない可能性があります。さらに、施工中や乾燥期間中に雨が降ると、防水層が損なわれるため、天候の確認も忘れないようにしましょう。 最後に、専用の工具や材料が必要なため、事前に準備を整えてから作業を始めることが大切です。このような注意点を守ることで、DIYでもより効果的な防水施工ができるでしょう。

DIYではなく業者に依頼すべきケース

DIYでもウレタン防水はできますが、業者に依頼すべきケースもあります。とくに広範囲な施工や屋上の防水など、重要度が高く、失敗が許されない箇所ではプロに任せた方が安心です。 また、複雑な形状や高所での作業は安全面でもリスクがともなうため、経験豊富な業者による施工が適しています。さらに、建物の状態が悪く、下地にひび割れや劣化が見られる場合は、適切な補修作業が必要なため、プロの技術が不可欠です。 業者に依頼すれば、施工後に保証が付くため、万が一不具合が発生した場合でも適切に対応してもらえるため、安心感もあるでしょう。 確実な防水効果を得たい場合や、仕上がりの品質を重視する場合は、DIYではなく業者に依頼することをおすすめします。

ウレタン防水の業者を選ぶコツ

防水工事は専門性が非常に高いため、適切な業者を選ぶ必要があります。ここでは、ウレタン防水の業者を選ぶコツについて解説します。

施工実績を確認する

ウレタン防水の施工業者を選ぶ際は、必ず施工実績を確認しましょう。実績のある業者は、さまざまな現場での経験を積んでおり、高い技術力を持っている可能性があります。 とくに、同じような規模や条件の工事を多く手がけている業者であれば、安心して任せられるでしょう。また、過去の施工事例や顧客のレビューなども参考にすれば、業者の信頼性や仕上がりの品質を確認できます。 豊富な実績がある業者は、万が一のトラブルにも迅速に対応できるため、安心して依頼できるでしょう。

現地調査の有無を確認する

ウレタン防水の業者を選ぶ際は、現地調査の有無を確認しましょう。信頼できる業者は、必ず現場の状況を詳しく確認し、建物の状態に合った最適な提案をします。 一方で、現地調査をせずに見積もりを提示する業者は、後で追加費用が発生する可能性が高く、信頼性に欠ける場合があります。 無料で現地調査を行い、細部まで確認してくれる業者を選ぶことで、安心して防水工事を依頼できるでしょう。

サービス内容を確認する

ウレタン防水の業者を選ぶ際は、サービス内容をしっかり確認しましょう。業者によって施工後のアフターフォローや保証内容が異なるため、施工後に何らかの問題が発生した場合の対応も確認しておくと、施工後のトラブルを防げます。 また、防水工事だけでなく、定期的なメンテナンスや点検を行うサービスがあるかも重要なポイントです。こうした付加サービスが充実している業者は、長期的なサポートを提供してくれるため、信頼性が高いと考えられます。契約前に細かいサービス内容を確認しましょう。

見積もりが明確か確認する

ウレタン防水の業者を選ぶ際には、見積もりが明確かどうかを確認することが大切です。費用項目が具体的に記載されていない場合、後から追加費用が発生するリスクがあります。 材料費や施工費、必要な追加作業がある場合、その内容がしっかりと見積もりに反映されているかを確認しましょう。曖昧な見積もりを提示する業者は信頼性に欠ける可能性があるため、そのような業者は避けて、見積もりが明確な業者を選ぶことが大切です。 透明性があり、正確な見積もりを提供してくれる業者を選ぶことで、安心して工事を進められるでしょう。

 

下記の記事では、ウレタン塗装について解説しています。ウレタン塗装のメリットやデメリット、業者選びについても掲載しているため、

ぜひあわせてウレタン塗装とは?メリット・デメリットや業者選びのポイントを解説!をご覧ください。

まとめ

ウレタン防水はDIYでもできますが、信頼できる業者に依頼した方が、長期的に防水効果を発揮できるでしょう。業者を選ぶときは、現地調査の有無やサービス内容、明確な見積もりの提示ができる業者を選ぶと、安心して工事を任せられます。 また、複数の業者から相見積もりを取り、適正価格とサービスを比較することも欠かせません。長期的なメンテナンスを考慮した、アフターフォローがしっかりしている業者を選びましょう。 アイテックでは、神奈川を中心に各種建物を対象に防水工事全般や外壁リフォーム工事を行っております。「快適な暮らしをもっと快適に」を企業理念に、きめ細やかなコンサルティングを提供し、長期的なメンテナンスサポートを行っています。 お問い合わせは、LINE、メール、電話からお客様のご希望に合わせてご相談いただけます。施工事例を公開しているため、ウレタン防水を検討している方はぜひ一度ご相談ください。

 

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