コロニアルNEOとは?メンテナンス時期とその方法を解説
戸建物件をリフォームする際は、費用を抑えるためにも事前に住宅の材質について調べることが重要です。アスベストの使用禁止前後に、ノンアスベストのスレート屋根が多く流通されました。
2001年頃の戸建住宅で多く使われていたのがコロニアルNEOです。アスベスト製品よりも耐久性が弱く、10年経過する頃には、ひび割れや欠けなどが多発しています。劣化の症状によって適したリフォーム方法や、その特徴についてお伝えします。
目次
コロニアルNEOとは?
旧クボタ(クボタとパナソニックが統合し現ケイミュー)が2001年に販売したノンアスベスト仕様のスレート屋根の商品です。後継商品が発売されるまでの約7年間販売され、築10年から15年ほど経過した屋根は、ひび割れなどの不具合が発生しています。
コロニアルNEOはアスベストを含まない屋根材
コロニアル製品は主にセメントの成分で作られており、2000年以前の製品にはアスベストが含まれています。国で使用が禁止される前後において、ノンアスベスト屋根材であるコロニアルNEOが開発され、新築戸建てのスレート屋根に使われるようになりました。
アスベストは人体にとって有害ではありますが耐久性の高い屋根材です。一方で、代替品として開発されたノンアスベスト製品は、メーカーも試行錯誤の最中にあり技術が追い付いていませんでした。そのため、10年ほどの経過でも耐久面での問題が多く発生しています。
コロニアルNEOは塗装による修理ができない
一般的にスレート屋根をメンテナンスする場合の方法は塗装することです。
コロニアルNEOは素材が弱いため、既にひび割れがある場合に塗装としてしまうと損傷が拡大する可能性が高くなります。ただし、ノンアスベストに切替していた時期の製品は、他メーカー商品でも同様の劣化症状が多数出ており、コロニアルNEOに限った事例ではありません。
コロニアルNEOの耐久性とメンテナンス時期
建築からおおよそ10年ほど経過してくると、小さなひび割れなどの不具合が発生しやすくなっています。屋根の反りが出てきている場合、隙間が大きくなってしまうと雨漏りの原因になることが多いでしょう。
他社のスレート屋根でもリフォームは必ず行う必要はあります。立地条件などにもよりますが、通常はスレート屋根の場合は築30年以上でも機能が維持されるなか、コロニアルNEOの耐久性は15年から25年ほどとされています。
コロニアルNEOの劣化を見分けるポイント
アスベストの使用が禁止されてから、メーカー各社はノンアスベスト製品の販売へ舵を切らざるをえなくなりました。そのような背景であった2000年頃の製品は、まだ技術が安定していない状態で製造されていたため、耐久性が低くなっています。
なかには、自宅の屋根をメンテナンスする際に、初めてコロニアルNEOが使われていたことを知るケースもあります。確認するためには、専門業者に依頼し、確実な情報のもとリフォームすることをおすすめします。
屋根のチェックは専門業者に依頼しよう
屋根の状態は上に登らなければ正確に確認できないため、必ず専門業者に依頼してください。スレート屋根の劣化状況によっては滑りやすくなっている可能性も高く、プロでも登ることが難しい状態の場合もあります。
その際は、ドローンや高所用のカメラで撮影した写真で確認することが必要です。自宅の写真と分かるように撮影してもらいましょう。
劣化を見極める3つのポイント
どのような住宅でも、建っている向きや日照条件などにより、劣化の症状や速度はまったく異なります。コロニアルNEOの劣化における主な症状は、ひび割れや欠けが大きく、変色していることです。
屋根がランダムな方向にひび割れている
通常は、釘打ちされた箇所からひびが入る場合が多いです。しかし、コロニアルNEOではあらゆる方向に無数のひびが入ってしまうことが特徴です。耐久性が弱いため屋根に登ったときに、人の重さで割れてしまう可能性が高いでしょう。
屋根が何ヶ所も大きく欠けている
屋根にひびが入っていると、耐久性の弱さからさらに大きく欠けてしまいます。自宅の庭先などに破片が落ちて、散らばっていることも少なくありません。ただし、こうしたスレート屋根の欠けや割れについては、メーカーや商品に問わず起こる現象です。
変色している・色ムラがある
住宅の立地条件によって屋根材の色があせることがあります。スレート屋根が1枚ごとに変色している場合は、コロニアルNEO製品の可能性が高いでしょう。変色はひび割れや欠けの原因にもなりますので早めの対処が必要です。
コロニアルNEOでできた屋根を放置しておくリスク
コロニアルNEOの屋根は耐久性が低く、ひび割れが入るほか大きく欠けることがあります。ひびが入ることで雨漏りしやすくなり、リフォーム費用も高額になるでしょう。
強風で欠けた屋根が落下し飛び散る危険性もあるため、事故が起きる前に早めに対策することが必要です。
ひび割れから雨漏りすることがある
ひび割れが大きい場合は雨水が下に入り込みやすく、雨漏りが発生する可能性が高いでしょう。屋根の下に防水シートが敷かれていることが多いですが、こうしたシートも長年の劣化によって破れていることもあります。
既に雨漏りしている場合は、屋根を全面的に取り返る必要があるため葺き替え工事を行うようになります。
割れた破片が強い風で飛ぶことがある
ノンアスベストの屋根にヒビが入っていたり欠けが生じていたりすると破片が落下することもあります。また、強風で飛散してしまうかもしれません。
そうなると、近隣の住宅を破損してしまうおそれがあるだけでなくケガにつながる可能性があるため、早めに点検することが必要です。
コロニアルNEO製の屋根をリフォームする方法
ノンアスベストであるコロニアルNEO製品は塗装を行うことで、さらにひび割れや欠けの症状が出てしまいます。かえって劣化を進めてしまうため通常は塗装を行いません。
このように、材質とリフォーム方法の組み合わせによってはさらに破損が拡大する場合もあります。そのため、専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
方法その1:カバー工事
現在ある屋根の上に新たに屋根をかぶせてリフォームするカバー工事は、既存の屋根材を撤去する必要がありません。
製品によって異なりますが耐久性は20年から40年ほどです。さらに、屋根を重ねる工法のため、断熱性や遮音性、耐久性もアップします。
カバー工事のメリット
屋根材にもよりますが葺き替え工事と比べて費用を安く抑えられます。なぜなら、屋根の解体工事はほとんど必要なく、それにともなう廃材処理もあまり発生しないためです。
工事期間も短く行えるため通常の生活にほとんど支障は出ないでしょう。また、塗料などの臭いも発生せず廃材を運搬する車の往来も軽減されます。
カバー工事のデメリット
カバー工法工事では、必要な箇所に応じてシーリングが施されており定期的にシーリングの点検が必要となります。
屋根の下には雨漏りを防止するための防水シートが敷かれています。すでに雨漏りをしている場合は、そのシートが傷んでいるか屋根が劣化している可能性が高いです。そのような状況の場合は補修が必要となるため、大工工事が必要となりますのでその分の費用もかかってしまいます。
方法その2:葺き替え工事
葺き替え工事は今ある屋根を解体し、全面的に新しい屋根材に葺き替える方法のことです。劣化した屋根をリフォームする目的だけではなく、耐震性を強化するために行うケースもあります。
コロニアルNEOの欠けがひどい場合、または雨漏りしている場合には葺き替え工事をおすすめします。
葺き替え工事のメリット
屋根材のみならず屋根の下地部分である野地板が劣化している場合は、すべて交換することで雨漏りの心配はなくなるでしょう。さらには、従来の重い屋根から軽い素材に変更すれば耐震性もアップします。
葺き替え工事の際に一緒に行わなければ、野地板を交換するタイミングはありません。コロニアルNEOをリフォームするのであれば一緒に野地板も新しくすることをおすすめします。
葺き替え工事のデメリット
屋根と屋根の下地である野地板も解体して撤去するため、カバー工事よりも費用の負担は大きくなります。
ただし、既に雨漏りが発生していたり劣化が激しかったりする場合は、葺き替え工事を行うことで後々さらに追加補修が必要になる可能性は低くなるでしょう。
工期についてはカバー工法工事・葺き替え工事と比べると長いこともデメリットとして挙げられます。屋根の形状が複雑なほど期間は伸びるためその分の費用も発生します。
コロニアルNEO製の屋根をリフォームする際の注意点
コロニアルNEOの特性を理解しているうえで適切な方法でリフォームを行わないと、劣化を加速させてしまう可能性があります。また、余計な費用や手間をかけないためにも信頼できる業者に依頼することが最も重要なポイントです。
部分補修は行わず全面的にリフォームする
コロニアルNEOの屋根材は耐久性が弱いため部分的に直しても、あとから劣化する箇所がどんどん増えていきます。費用も手間も余分にかかってしまうため、一度に全面改修をすることが得策といえるでしょう。
太陽光パネルの取り付けは避ける
ノンアスベストのスレート屋根に太陽光パネルやパネル設置のための金具を取り付けることで、ひび割れや欠けなどの劣化を加速させてしまうことになります。
屋根をリフォームする際に、太陽光パネルの脱着費用も加算されるため、無駄な出費が出てしまうことになります。
屋根の塗装はしない
屋根を塗装する際には高圧洗浄を行うためさまざまな圧が屋根にかかってしまいます。もともと弱い素材であるため、ひび割れや欠けなどが更に広がってしまう可能性は高くなるでしょう。
コロニアルNEOに塗装することはさらに劣化を加速させてしまうためおすすめしません。
コロニアルNEOに詳しい業者に依頼する
コロニアルNEOの素材について熟知している業者であれば、適切なリフォーム工事の方法も理解しているはずです。
屋根の状態を確認したうえでカバー工事と葺き替え工事のどちらが適切なのか、判断することもできるでしょう。
信頼できるリフォーム業者の特徴
リフォームを行う最も大きな理由は自宅で安心して快適に過ごすためではないでしょうか。かかる費用は決して安くないため信頼できる業者を選ぶことがとても重要です。
診断に時間をかける
事前に現地へ必ず足を運び屋根の点検をしてもらえる業者を選びましょう。劣化の状態によっては登ると危険と判断されることがあります。その際でも、ドローンや高所撮影ができるカメラで写真を撮ってもらいましょう。
最適な工事方法を行うためにも細かいところまでチェックしてもらうことが必要です。
見積額が相場から大きくかけ離れていない
リフォーム方法によって費用が異なりますが前もって相場の価格を調べておくとよいでしょう。実際に業者に見積もりを取った場合と、どれくらい差があるのかの判断材料になります。
価格が低すぎる場合は手抜き工事をされる可能性があるため、注意が必要です。
施工前後に写真を撮影する
依頼する側にとって見えない部分がどうなっているのか気になるのは当然のことです。信頼のおける業者は現場の写真を多く撮影してくれます。
見積もりの際はもちろん、施工途中の過程や施工後の写真を撮ることにより、適切な工事がされているかの判断材料にもなります。
公式サイトに施工事例が掲載されている
公式サイトに施工事例の写真が掲載されているかで判断できます。ビフォー・アフターだけではなく施工過程の画像があれば、イメージがつきやすくなるでしょう。
施工後も長期にわたって保証・メンテナンスが受けられる
リフォーム後も継続してアフターフォローをしてもらえることが業者を選ぶ重要なポイントです。
綾瀬市でおすすめの屋根リフォーム会社
神奈川県綾瀬市の株式会社アイテックは地域密着型のリフォーム会社です。現場調査や点検においてはプロのアドバイザーがしっかり調査したうえで診断します。
診断結果の報告後、じっくり相談しながら屋根の状況に合ったリフォーム方法の提案があります。アイテックは、依頼者と一緒に行うプロセスを大事にしており、コンサルティングにおいてきめ細かなサポートも特徴です。
日本住宅保証検査機構(JIO)登録業者であり、安心して依頼できるリフォーム会社です。また、長期のメンテナンスサービスや施工後の保証書も付けており、アフターサービスも行っています。
まとめ
コロニアルNEOのスレート屋根は、まだノンアスベストの技術が確立されていないころに開発されました。そのため、耐久性が弱く、約7年で廃盤になった製品です。なお、同時期に製造されたスレート屋根でも同様の症状は出ています。
製品の耐久性は15年から20年ほどですが、10年ほどでも症状が出始めています。スレート屋根には寿命があるためリフォームは必ず必要です。
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